25日(水) 英国ガス技術研究所 ニューキャスル
英国ガス(The British Gas)に属するこの研究所は、当初石油から都市ガスを採る
ための研究所として計画されたが、途中から北海の天然ガスをひくための試験研究所
に変更された。周囲に空堀を巡らせ、試供品の制作・テストを行う地階レベルは3層
分の吹き抜けとなっており、多目的に利用できる大型試験場であり、ニュー・キャッ
スルのベッド・タウンであるキリングワースニュータウン(Killingworth, New
Castle upon Tyne)の中心施設となっている。
British Architects 賞を受け取っている。案内してくださったのはそのPETER YATES
氏と研究所長のMr. LOWRY 氏。 上の全景で建物の正面右に見える盛り土は地上階の試
験場からの 危険防止の為と考えられる。 実験室側からは他の部分と同じにガラス張
りの広々とした空間が確保されている。
PETER YATES 氏と、所長の LOWRY 氏 危険防止の盛土 と建物の関係
3階ホールから中央作業室を見下ろす。 資材搬入口は裏の3階レベルに。ラチス
天井の黄色い横棒は走行クレーン。
中央作業室全景 走行クレーンとそれを支える大梁、屋根を支えるラティス梁
展示室、様々なパイプ継手のサンプルが興味深い。中にも爆薬を使った例には驚く。
以下は、設計者Peter YATES氏のご案内による、ニュー・キャッスルの街の見どころ
聖母マリア大聖堂 聖母マリア大聖堂 内部
木造建築の見事な跳出し 坂道は舗石 この見事な舗石(横向き)
Swing Bridge と呼ばれる手前の橋は写真の状態で車が渡れる。橋を水平に90度回転
させると車は停止、船が通航できる。 2千年前、ジュリアス・シーザー時代から橋があ
った場所とされている。後方の高い橋脚に支えられた旧式な橋はHigh Level Bridge と
呼ばれている。
並んでいた。単に『タイン橋』と呼ばれているのも奇妙な感じだが、2020年現在、地図
で見ると数は倍くらいに増え、中にもMillennium Bridge とか呼ばれている橋は、蝶が
羽生を広げたような見事な変則アーチ橋、半世紀の間に世の中は大分変わっている。
ローマ皇帝の壁、聖母マリア大聖堂、そしてスイング・ブリッジと、案内してくれた
PETER YATES さん、最後にご自身のお住まいへ。
Peter Yates邸 お嬢さん(小) 居間にはピカソ、それとも彼のご真筆
残念ながらMr.Peter ともお一人の娘さんともここでお別れ、今からニューキャッス
ルを発って今日中にエディンバラまで行くことになっている。