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攻撃陣の技術的な問題大きくないか?

(Jun.4,2003)

攻撃陣の技術的な問題大きくないか?
韓国の執念に屈してしまった、という試合だった。コエリョにしてみれば作戦勝ちといったところか。前半押さえ気味に韓国が来たのは予想外だったけど、それが作戦。後半続々と攻撃陣をフレッシュにして圧力をかけ続け、ゴールをこじ開ける。ヒディンク韓国を思わせるような試合だった。見事なリベンジだったのでは・・・。特に、後半のユ・サンチョルはマン・オブザマッチ級の活躍だった。
日本は、後半小笠原の影が薄くなってしまうと、どうやって点を入れるのかまったく可能性を感じなかったよ。だから、ボールを回せて、リズムの良かった前半に点が欲しかったはずだ。でも、中山と鈴木の硬いボールコントロールがチャンスになる前にボールを失わせてしまっていた。アン・ジョンファンの切れ味鋭いプレーとは対照的だったな。正直言って、中山と鈴木の組み合わせって何を狙っていたんだろうという疑問が消えない。彼らのところでボールが収まらないから、後ろが押し上げられない、小笠原も生きない、DFラインがプッシュアップする前にボールを獲られてカウンターを食らう、波状攻撃にさらされるという図式だった。こうなると守備陣はつらい。秋田はよく頑張っていたよ。森岡もぎりぎりで足が出ていた(後半のユ・サンチョルへのプレーはPKだね)。でも攻撃のリズムが悪くなって、ずるずる下がっていってしまうと、守りのリズムもおかしくなる。ましてや、今回の韓国はアウェイの時よりも圧力が格段に上がっていた。まあ、今回の攻撃陣は韓国とガチンコ勝負をするレベルになかったっていうことか。組み合わせの問題もあるけどね。けっこう技術的な部分が大きいような気がするな。
ベテランたちにもっと光を

欧州チャンピオンズリーグはミランがPKでユベントスを退けた。スコアを見ると、イタリア的とか、守備的とかネガティブなイメージを抱きそうだけど、醜い試合ではなかったと思う。とはいえ、攻撃的で面白い試合とも言えなかった。なんとも批評しにくい試合だった。わずかにミランの中盤のドリブルとパスワークの妙が垣間見えたぐらいか。特に前半のうちにミランが先制していればもう少し動きがあったのではないかと思った。まずは、シェフチェンコとルイ・コスタにおめでとうと言おう。彼らはメジャータイトルに縁が薄いからね。
試合内容よりもむしろ、すごいなと感じたのは、両チームのベテランが健在だったことだ。コスタクルタさん、まだ出ていたの?マルディーニさん、さすがですね。フェッラーラさん、相変わらず強いね。コンテさんまだまだ動けますね。
この4人は歴戦の勇士、W杯アメリカ大会の頃のイタリア代表組だ(マルディーニはついこの間まで)。つくずく思うのはコンディションと情熱がキープできれば、現役生活は長くなるということだ。他にも、バッジョはイタリアの地方チームで、ゾーラはイングランドでファンタジーをまき散らしている。こうやってみると目に付くのは、ディフェンダーとファンタジスタだな。この2つの人種は寿命が長いのかな(GKはもちろん寿命が長いね)。確かに代表からは退いている。でもリーグではどっしりと構えて、その存在感をいかんなく発揮している。ヨーロッパチャンピオンの主力として活躍できている。すばらしいの一語だ。
ひるがえって、Jリーグはベテランに冷たくないか?あるいは、ベテラン自身が弱気ではないか?だから藤田の「30にして立つ」は応援したくなる。ユトレヒトでもどこでも行って、若々しい30代を見せてくれ!
 

 

                  

 

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