RyosEyesの目次へ戻る

 

(58)

レフェリング、どうなの?

レフェリング、どうなの?

確かに今大会のレフェリングは良くない。明らかにおかしいという判断がいくつも思い出されてしまう。
僕の記憶に残っているだけでも、ベルギー戦の稲本の幻のゴール、ブラジルに与えたトルコのPK、ドイツVSカメルーンのイエロー16枚、クロアチア戦のビエリのオフサイド、ブラジル戦のビルモッツのヘディング、トッティのシミュレーション、ロナウジーニョの一発退場、そしてホアキンのゴールラインとスペインのFKからのゴール。オフサイドに関してもスローで見ると並んでいるケースがほとんどだ。
特にゴールシーンを見せたくないのではないかと思われるほど、ゴール取り消しが多い。
ボックス内ではDFに甘くFWに厳しいということが常識になってしまっているようだ。ゴール前での空中戦でFWのファウルという裁定が目に付く。ちょっと厳しすぎやしないか。バランスを取るための手の置き方まで気にしなければならなくなる。
ゴールこそサッカーの魅力、歓喜、快楽だ。スペクタクルを奪わないでほしい。
主審は不正を暴くゲームの番人ではなく、エンターテイメントの陰の演出家になるという意識付けが必要だろう。こんなことは当然心がけられていると思うのだが、主審の表情や、カードの出し方、ジェスチャーなど見ていても、毅然とする以上に過剰反応してしまうケースもあるようだ(その点イングランドの審判はとてもいいと思うのだが)。
トッティのシミュレーションを例に取ると、韓国サポーターが見守る中で、ゴールデンゴールになってしまうPKはとれないだろう。かといって、トッティのシミュレーションをとれば2枚目のイエローだから、退場者を出すことになる。あの試合の主審は思わず笛を吹いてしまったのかもしれないが、誰がイエローを持っているかというのは頭に入れて笛を吹いてほしいところだ。僕の意見では、あのプレーはPKでもシミュレーションでもなく流すべきだったのだ。
副審もレベルが高いとは言い難い。特にオフサイドに関しては難しいのはわかっているが、並んでいるケースが多い。2列目から飛び出していくと、どうしても入れ違いになるケースが多く、オフサイドに見えてしまう。はっきり言って難しい。旗を揚げることが仕事だから、自分の仕事を誇示したくて「疑わしきは旗を揚げる」なんてことはないとは思うけど・・・。極めつけは、ゴールラインを割ってないのに・・・だ。
「疑わしきは旗を揚げない」という方がゲームがエキサイティングになっていいんだけどなー。
ゲームのスピードがあがり、ラインの上げ下げが活発で守備戦術も高度になり、それを破るためにオフサイドラインギリギリの勝負が増えてきている。副審受難の時代になっているのは事実だ。
かといって、ビデオ判定を導入するのは賛成できない。ビデオとて完全無欠の代用品ではないのだから。見ようによっては、ということが必ず起きる。むしろ問題は増幅するのではないか?
一にも二にも審判技術の向上しかないと思う。審判も人間だから間違いはあるということを受け入れた上で、そして少しの誤審もサッカーのうちということを受け入れた上でなお、もっと上手く笛を吹いてくれと思う。

ベスト4に望むこと

さて準決勝だ。どこが勝つかの予想はしない。韓国に優勝してほしい人、やっぱブラジルと思っている人、ドイツをこよなく愛する人、日本に勝ったトルコを応援する人。それぞれいるだろう。
ここまでくれば徹底的に番狂わせがいいと思っている人、列強の威信を保ってほしいと思っている人。さまざまだろうな。
いずれにしても、今大会ここまでのところエモーショナルな意味ですばらしいゲームというのはいくつかあった。パラグアイVSスロベニア、ドイツVSアイルランド、イタリアVS韓国・・・。全体的に攻撃的なゲームが多く楽しめる内容が多かった、ということも言える。
でも、「これが現在の世界最高峰のゲームだ」と言えるハイレベルな戦いはなかったような気がする(ネームバリューが大きく影響するところではあるが・・・)。
98年大会のブラジルVSオランダに匹敵するゲームだ。
セミファイナリストに望むもの、それはそれぞれあと2試合あるわけだから、是非「これこそ今世界で最高のゲームだ」と言える内容のものを見せてほしい。両チームの技術・戦術・フィジカル・スピリットすべてが揃ったゲームが見たい。
そういう意味ではブラジルの3Rに期待してしまうな、どうしても。

 

 

                  

 

                       Top Page    ホームに戻ります