痛快なイングランドの逆襲/明らかに技術的に見劣りするブラジル |
痛快なイングランドの逆襲 イングランド人にとっては、2つ目の忘れられない日になった2001年9月1日でした。 もちろん1つ目は、1966年○月○日(ちゃんと調べろ!という声が聞こえますな)のW杯イングランド大会決勝の4−2。あの試合は決勝点の3点目がバーに当たって落ちたところがインゴールだったかどうかで、まだ遺恨を残している多少後味の悪い勝利。 でも今回は、完膚無きまでにドイツをやっつけてしまった。 イングランドファンとしては、ホントに痛快なゲームでした。W杯予選のクライマックスで、敵地ミュンヘンに乗り込み、ドイツ相手に5−1で勝利というのは、歴史的快挙と言っていいでしょう。 勝因はいくつかあるのだろうけど、真っ先にあげなければいけないのが、監督エリクソンの選手操縦術なのではないだろうか。 去年の今頃、2試合消化で1分け1敗とどん底だったチームに自信と勇気をもたらしたのは、去年12月に就任したエリクソンの力が大きいと思う(キーガンファンとしてはチト悲しい)。 選手を見渡すと、オーウェンが絶好調だ。今の彼を止めることができるのは世界にもいないんじゃないかというくらいキレまくっている。逆に、来年までこの調子が持つのかどうかが心配になってくる。 そしてベッカム。彼は数試合前からキャプテンをやっているんだけど、オーラを発するようになってきた。闘将の風格が出てきている。運動量、創造性、ファイティングスピリット、そしてお得意のロングフィード。イングランドをグイグイと引っ張る大活躍と言っていい。彼の場合は怪我さえなければ来年はハイパフォーマンスを見せてくれるような気がする。あのベッケンバウアーに「我がドイツにはベッカムがいなかった」と言わしめた存在感は抜群だ。 ドイツはどうだったのか。前半6分に先制点をとったのだけど、これが早すぎたのだろう。もっと攻めるのか、守りにはいってしまうのかはっきりしないうちに、全体的に消極的になっていた。 しかし、このドイツと似たような現象がイングランドを襲った。つづく9月5日はイングランドのホームにアルバニアを迎えた。普通ならドイツを圧倒した勢いで、ゴールラッシュをしそうなもんだが、そうはいかなかった。 ものすごい勢いで攻め込んだ前半の20分をアルバニアにしのがれるととたんにペースダウン。前半終了間際にオーウェンが先制点を入れると、後半はさらに低調になってしまった。この相手なら勝てるだろうという気のゆるみが、全員に蔓延してしまって、動かない、ミスする、下がっちゃう、味方同士でぶつかる、押されっぱなしのかっこわるい試合をしてしまった。終了間際にファウラーが試合を決める技ありのゴールを決めたから良かったものの、どこかで同点に追いつかれていたら、しゃれにならないところだった。 結局2−0で勝って、とうとうグループ首位に躍り出た。残るは最終戦。相手はギリシャ。これに勝てば、得失点差で優位に立つイングランドがトップで本大会出場になる。来月が待ち遠しい。 明らかに技術的に見劣りするブラジル
|