RyosEyesの目次へ戻る

 

(40)

グループリーグ突破!目標達成

 
グループリーグ突破!目標達成

勝ち点7は立派だった。僕が設定した目標は勝ち点4以上だったから、それだけで目標達成だ。
おまけにグループ首位通過というのはお見事の一言につきる。
僕は準決勝、決勝を見に行く予定だが、是非フランスvs日本という決勝を実現して欲しい。
さて、それぞれの試合を見ていこう。
1.カナダ戦
前半のカナダの大きく鋭い攻撃を好守で阻んだ川口が陰の殊勲選手。あの時間帯に1点取られていたら、結果は変わっていたかもしれない。
特に、日本の右サイドのブレナンが一番危険な選手だったが、前半の途中から戸田、後半途中から明神が見張って封じることができ、カナダのリズムを断ち切った。
カナダは技術的には負ける相手ではなかったが、フィジカルとラインのコンパクトさに手こずった。
課題は、DFから入るクサビのパスの受け方が悪い。中盤の横パスでたびたびミスがでて、ハーフウェーからのカウンターを食らっていること。
2.カメルーン戦
グループリーグのハイライトだった。トルシエ・ジャパンのベストゲームじゃないだろうか。格上の相手でしかも苦手のアフリカ勢に対して、これほどのパフォーマンスができたことは称賛に値する。
特に、守備が格段に良くなっていると感じた。アジアカップの時に感じた、危うさがない。支配され、攻められているけれど、自信たっぷりに守っていた。全員の意識が高いレベルで統一され、前線から最終ラインまでの連動した守備が見られた。フォローの速さ、お互いの距離、ラインの細かいコントロール、展開の予測、どれをとってもすばらしかった。まるでヨーロッパのクラブチームを観ているようだった(褒め過ぎか?)スペイン戦がいいレッスンになったのだろう、きっと。
この試合は、あとから振り返ったときにターニングポイントになる、大きな意味を持つことになるだろう。2000年のフランス戦のドローと同じように。
逆に言えば、2002年はこれ以上のパフォーマンスを期待するということだ。
3.ブラジル戦
まずブラジルという大国が必死で攻めてくる中で、引き分けたという結果はほめられるものだろう。
でも、実は結構複雑な心境なのだ。どう評価したらいいものかと迷っている。
この試合は、置かれた状況がいろいろな要素が絡み合って、素直に熱中できるような試合ではなかった。少なくとも僕にとっては。つまり僕は、不覚にも、どこに基準をおいて観ればいいのか整理をつけずに試合に臨んでしまったのだ。
それは、目標を達成した後だったということ、ブラジルがベストではないということ、日本もベストではないということ。
中田の件もそう。トルシエが決勝まで残すなんて言うもんだから、だったら負けてイタリアへ帰りなよ、という気もおきてしまったぐらいだ。なにせコンフェデの決勝よりセリエA優勝の瞬間の方が大事だからね。
これがお互いにベストメンバーで、ブラジルが必死に来たという状況なら素直に喜んじゃうんだけどなあ。
そういうことで、引き分けという結果に対しても、「このブラジルだから勝っておかなくちゃ」とも思うし、「今回のブラジルは決定力が無く助かったね」とも思うし。どうなんでしょう。
一つ言えるのは、グループリーグの最終戦で引き分けで十分という状況の中で引き分けることができたというのは財産になるということだ。相手がブラジルだっただけに。
この3試合でわかったこと
小野が左のアウトサイドで使われ続けた意味。何故淳宏ではないのか。俊輔もそうだが、トルシエは左サイドに従来のアウトサイドタイプを望んでいないということがはっきりした。
左はサイドは、正確なロングサイドチェンジができる人材が必要で、タメを作り、日本の第2の司令塔であるということ。そしてその前方にスペースを空けておいて、そこをみんなで使うという考え方だ。
また、左で作り、サイドチェンジで一気に右で突破するという形を作りたいのだろう。だから、俊輔や小野を置きたがる。
もう一つ。地元の利。
つまり、大声援、気候、ピッチ、時差、生活のリズム、すべてに好条件がそろうと、日本も列強から結果をもぎ取る力があるということが改めて証明された。言い換えれば、サッカーにおいて地元でやるということはあまりランキングに関係ない、非常に重要な意味を持っているということだ。それがあからさまに出た3試合だったのではないだろうか。
鈴木は良かったね。中山の後継者みたいな感じか。計算できる選手になりそうだ。川口は一皮むけたか。
DFは右から松田、森岡、浩二(服部)というラインがいい。特に浩二のロングクロスは精度、威力が抜群で、日本の大きな武器になっている。明神はホントに頼りになる選手になったね。感心するよ。
そうだそうだ、これを忘れてた。
この3試合のトルシエの采配は冴えていた。動きが早いし、ことごとく当たっていた。
やればできるじゃない、という感じだ。彼は相当気分がいいはずだ。そういうときこそ発言は慎重に願いたいな。
さて、フランスvs日本の決勝は実現するのだろうか。

                 

 

                       Top Page    ホームに戻ります