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中田はローマにいた方が・・・

 中田はローマにいた方が・・・

セリエAでは注目のローマダービーが行われました。
結果はご存じの通り1−0でローマの勝ちで、いよいよ首位固めと言ったところです。
残発のアタッカーは2トップがバティステュータとデルベッキオ。そしてトップ下にトッティとい念ながら、中田は先発ではなく、終了間際の8分間の出場でした。
先う布陣です。
決勝点は後半ラツィオのオウンゴール。明らかにローマのペースで進んだのですが、印象としては、ローマが攻めているにもかかわらず、攻めきれない、崩せない、ロマニスタにしてみれば焦れるような展開でした。
ローマが押していたのは当然といえば当然。この試合ラツィオはベロンの欠場もあり、クレスポの1トップにして非常に守備的に来たのです。
ラツィオが引いていたこともありますが、ローマの攻撃も今ひとつ迫力、厚みに欠けました。その原因は、トップ下のトッティがかなり前がかりで、FWの位置に入ってしまい、デルベッキオの居場所がなくなり、3人FWあるいはデルベッキオがトップ下に入るような形が多くなったことでしょう。デルベッキオは中盤のタイプではなく、スペースへ出ていって、ゴリゴリゴールに向かうタイプです。必然的に中盤での展開や崩しがなくなり、一本調子の攻撃になってしまいました。
非常に短い時間でしたが、中田が入ってバティとトッティが2トップになったとき、中盤が安定し、サイドからの崩しもスムーズになりました。アタッカーの組み合わせはこの3人が一番いいのではないかと感じます。カペッロは何を考えているのだろう。
中田の1月移籍が取り沙汰されていますが、今シーズンはこのままローマにいた方がいいような気がします。必ずチャンスはあるし、コンビネーションも良さそうだし、バティ、トッティとの魅惑のトリオを形成できるし。
ローマは優勝候補一番手です。完全なレギュラーではないとはいえ、セリエA優勝のチャンスです。
それにUEFAカップでも勝ち進んでいます。欧州カップ戦での優勝という勲章だって手にする可能性があります。移籍するなら、今シーズンをやりきってみてからでいいのではないかと思うのです。
中田がんばれ!(それにしてもすごい環境でサッカーやってるな、彼は)

またシャッフルと競争が始まった

日韓戦が終わって20世紀の代表の活動は終わりました。締めの試合という見方をすると物足りないものだったけど、2002年へ向けてのリスタートという見方をすると、「またシャッフルと競争とテストが始まった」という試合でした。
内容的には、格上のチームが格下のチームに先制されて、「おっといけねえ」となって、ようやく追いついたらとたんに安心しちゃって、クリエイティブでなくなっちゃったという試合に見えてしまいました。日本が韓国より格上だと言うつもりはないけれど、でも試合内容はそう見えたのです。
日本からは、しゃかりきになって何が何でも勝つんだというものは感じられなかったし(これ自体を責める人はいっぱいいるだろうな)、韓国も一人少ない状況で、敵地で引き分けたのだから文句なし、という雰囲気だったし。名波なんか運動量少なかったもんな。
12月の水曜日の夜のゲームに54,000人も集まった周りの気分と、両チームの試合へのアプローチにいささかのギャップを感じてしまったのはボクだけじゃないでしょう(ジョン・カビラの選手紹介は良かったよ)。
個人に目を向けると、北嶋、小野、酒井はまだまだきつい。稲本と俊輔の存在感は大きい。そして柳沢は結果だけが足りない(そんなことは前からわかっている)。こんな感じでしょうか。
そんな中で唯一、「ふーん」と思ったことは、トルシエが自ら4・4・2への変更を指示した(後半30分本山を入れて森岡を下げたシーン)ことです。今まで、システムをいじることがなかった彼にしてみれば進歩と言えるのではないかな。もっと早いタイミングで良かったと思うけど。
でも残念ながら、選手が勝ちに行くんだという気持ちを全面に出さなかったことで、その工夫も功を奏さなかったのですが。
俊輔は靱帯損傷ということで、断裂ではないようなので一安心(本当のところは精密検査をしてみないとわからないけど)。でも天皇杯は厳しいな。トップスピードでのあのプレーはホントに危ないからもうやらない方がいい。

さて、今年のRyo's Eyesはこれで終わりです。また来年も続けていきたいと思っています。みなさん良いお年を。


 

        

        

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