日本が強いのか、サウジが弱いのか 胸のすくような試合ではありましたが、一方でありゃありゃという感じの試合でした。 サウジってこんなだったっけ?なんか変。 DFラインのメンバーは96年のアジアカップ頃のメンバーとほとんど同じ。MFはどうも若返りを図ったらしく知らない名前ばかり。FWはサウジの英雄と新進気鋭のストライカーという組み合わせ。 要するに、ベテランと若手の融合ができていないことが、この試合の最大の敗因なのでしょう。 特に若返りを図ったMFに関しては、はっきり言って日本の相手ではなかったようです。 そうは言っても、日本のパフォーマンスの価値が下がるもんではないです。中盤のパス回しの早さ、的確さは恐れ入りましたという感じでした。 ボクが一番嬉しかったのは1点目。五輪での南ア戦、スロバキア戦の時にも感じたんだけど、最近カウンターがうまくなってきているように思います。 相手の攻撃を自陣エリアで断ち切ったあと、森岡からの短いパスを森島が右サイドの明神におとし、明神はすぐさま前線でスペースに向かって動き出した柳沢にロングフィード(柳沢の動きの質が証明されたシーン)。 柳沢は右足のアウトサイドで後方からフォローした森島にダイレクトでおとし(実はトラップミス、前方へ行きたかったみたい)、間髪入れずにニアサイドへ。 森島はこれもダイレクトで迷わず左サイドでフリーの俊輔へパス(森島のフォローの速さにビックリ)、すぐにファーサイドへ向かってダッシュ。前を向いてフリーで受けた俊輔は一呼吸おいて、ファーサイドにクロス(なんでこんなに正確なの、というボール)。ファーサイドの森島の頭にピタリ。折り返されたボールを柳沢が身体ごとプッシュ(あれって、けっこう危なかった)。 お見事。サウジのDFはズタズタでした。 全部ワンタッチ、ツータッチで運んだボールはカウンターのお手本のよう。 クサビとフォロー、サイドチェンジと正確なクロス。ゴール前での揺さぶり。トルシエも満足だったろうな。 あとはがっちり守られてスペースが全然ない状況をどうやって打破するのかというのを見たいです。 なかなか難しいからね、この問題は。やっぱりセットプレーでしょうか。 さてこれで、優勝は間違いないかと言えばそう簡単ではありません。 ボクの予想ではイランが一番手強いと思っています。韓国もそうだけど、イラン。 ダエイ、マハダビキア、アジジが健在の様子。準々決勝であたるのか、準決勝であたるのか。いずれにしてもイラン戦が最大の山場になるような気がします。 予想が外れたらごめんなさい。 (なんせイランもタイに引き分けたりしてるから、意外と途中でいなくなったりして) とにかく、ボクが設定しているノルマは前にも書きましたが、ファイナリストです。 本音では、他を寄せ付けないブッちぎりの優勝が見たいんですけど。 西沢は何故使われないか サウジ戦の先発FWは高原と柳沢でした。何故西沢が使われないのか。疑問の人も多いと思います。ボクも疑問です。この大会の主力セットは高原と柳沢で決定なのか。サウジ戦で起用してきたとなれば多分そうなのでしょう。コンディションの問題以外で考えられるのは何か。ボクの読みではこうです。 西沢と森島のセットがセレッソでの状態、フランス戦の内容から見てもベストチョイスという見方があると思いますが、実は西沢は他の中盤の選手(五輪組が多い)とのコンビネーションがまだ成熟していないのではないかというものです。 さらに、五輪から高原がのっている。柳沢も動きの質としては調子いい。だからこの2人のセットでスタートした。こういう読みです。裏を返すと、五輪があったためにアジアカップ用の合宿時間は短かくなってしまい、そのしわ寄せが西沢に来てしまったということではないでしょうか。 できればウズベキスタン戦で、グループリーグ突破を確定させて、3戦目のカタール戦では西沢のテスト、中沢や高桑の経験、望月や小野の調整をしてみてほしいと思います。ユーロの時のフランスのように。 |