ウズベキスタン戦(8−1)とカタール戦(1−1)を見て感じたことを書きます。 カタール戦は前半攻撃の糸口をつかめませんでした。 これは、2トップの動きだしとMFでのボール回しの関係が悪かったためです。 退場者が出たにもかかわらず、西沢、明神の投入でダイナミズムが戻ったことを考えると、コンビネーションや戦術の浸透度合いにおいて、レギュラー組と控え組とで差があるなという感じです。 稲本、中村、明神、高原、柳沢ら五輪組の戦術的なクオリティの高さを感じてしまいました。 特に明神はこのチームで右サイドが多いのですが、カタール戦ではボランチに入り、中盤に落ち着きを取り戻すのに貢献しました。やはり本職だなという感じです。 逆に、前半ボランチに入っていた奥と右サイドにいた望月は厳しいです。 奥は後半第2列にいってから持ち味を発揮しましたが、このチームでの彼のポジションは第2列から飛び出す役が良さそうだと感じました。ボランチでは、リズムを作れない、周りと合わないという場面が目に付きました。 そして望月。彼こそ本来ボランチの選手です。ユニバーシアードで優勝したときはトップ下もやっていました。要は、センターの選手なのです。しかし、右サイドで彼は持ち味を発揮できていません。というか、右にいる場合何を持ち味にするべきか自分でもはっきりできてないという気がします。 すべてのプレーが後手に回っていて、自分の間合いでプレーできていないように思います。必死にやっているというのはわかるのですが。 もともとセンターの選手で、サイドを自分のものにしたということでは俊輔がいるわけです。 望月のぎくしゃくした感じを見ていると、俊輔の整理能力、消化力、適応力、表現力は秀逸だと感じます。 どうやったら、周りとの関係を壊さずに自分のプレーをできるかということを四六時中考えているのでしょう。 そして、もう一人気になるのが三浦淳宏です。彼は縦の突破力があり、内へ切れ込んでのミドルシュートにも威力があり、ひとつの型を持った選手です。でもなんか釈然としないものを感じます。 それは彼の守備の不安定さのような気がします。彼は左サイドが本職です。だから周りの目も本職の選手が入ってきたということで、守備に関しては俊輔より計算できると思われているでしょう。 でもそこに落とし穴があるように思えてなりません。 一言でいうと、ポジショニングが悪いのではないか、ということです。 シドニーで、スロバキア戦で失点した場面、ブラジル戦で失点した場面にそれが集約されています。 攻撃はよいとして、守備に関して周りと合っていないような気がします。 俊輔が守備に入った場合、彼は守備は期待できない、と周りが思っているので、フォローがある。でも、淳宏は本職なので、周りが任せている。なのに崩されてくる。こういう現象があるのではないかと思ってしまいます。 淳宏の課題は守備での連携です。全体の守備の中で自分がどうポジションを取り、どういう守備をするのかということを考えていかないと(この点に関して俊輔は、相手により、試合の流れにより的確な選択をしているような気がする)、狙われる場所になるような気がします。 それにしても名波の成熟はどうでしょう。すばらしいの一言です。イタリアの1年間は彼のレベルをすごく引き上げたと感じます。 さて決勝トーナメントです。イラン、韓国、サウジアラビアと候補は反対ゾーンへ行ってしまいました。 是非ともノルマ(ファイナリスト/ボクが設定した)を達成してほしいものです。決勝はイランとかな。 |