ブラジルとの真剣勝負は大きな財産
リーグ戦は終わってみないとわからないですね。ありうるとは思っていたものの、またまた神様のいたずらか。
初戦にブラジルに勝って2勝1敗なのに敗退することがあれば、第3戦でブラジルに負けても2勝1敗だからグループリーグを突破できることもあるのです。(まあ普通なら勝ち点6あれば突破できるんだけど)
試合の方は、日本のサッカーを存分に発揮できませんでした(完敗というものでもないけど)。特に前半、攻撃陣は孤立する場面が多かった。俊輔とFWの距離が遠かった。俊輔のキープ力はブラジル相手でも見劣りしないが、フォローする味方が少ないからファウルでつぶされていた。酒井は守備に追われて攻撃どころではなかった。中田浩二は余裕がなかった。
でもこのぐらいの力関係ではあります。
でも、10回やって1回勝てるかどうか、というレベル(アトランタ)から、10回やれば3回ぐらい勝てそうなレベルにまでは来たなと感じました。
出だしのブラジルの圧力はものすごいものでした。あの15分間をしのげていれば、とは思いますが、仕方ありません。失点のシーンも冷静な状態ならあそこまでフリーになるようなシーンではありません。すでに押し込まれている状態で、なおかつDFの人数はそろっていたのですから。淳宏はなんであんなに絞っちゃったんだろう。
やはり、あの怒濤の圧力に屈した形なのでしょう。
でも、いい試合だったと思いますよ。何がよかったか。
あの嵐が去ったあと、時間がたつにつれ、ブラジルになれ、ボールをコントロールできるようになり、1点をもぎ取るために前へ前へと進めるようになったことです。
見ている側に前向きな気持ちを起こさせる試合だったことを評価したいと思います。
真剣勝負だったおかげで、ブラジルとのそして世界との距離感がだいたいわかりました。
日本の時間も相当ありました。そして、後半の多くの時間は日本のものでした。(もちろんブラジルが引いたからという要因もあるけれど)
「この強敵からなんとしてでも1点を奪う」という難題に必死に取り組むという明確な目標ができ、何とかしようともがき苦しんであと一歩までいきました。
その攻撃はロングパスの放り込みではなく、何とかつないで形にしようという意志が見えました。
俊輔が前を向いたとき(数少ないけど)、何かが起こりそうな気がしました。立て続けのセットプレーではかなり迫力のある攻めができました。特にニュージーランド戦を彷彿とさせる後半30分のFKは最大の見せ場でした。
それでも1点とれないのがまだ未熟だということです。俊輔の技術と発想を生かすためにヒデが必要だったかもしれません。残念ながら、図らずもヒデの不在は大きいことが証明されてしまったようです。
ヒデと俊輔がそろったチームでもう一度ブラジルと戦ってみたいものです。
もしそれが決勝だったらすばらしいね(3決でもいいよ)。
でも、いつの日か(できれば2002年)、日本が牙をむいてブラジルに襲いかかっていく試合を見ることができそうな、そんな希望を抱かせる試合だったと思います。
気持ちを切り替えよう。グループリーグは突破しました。必達目標は達成です。内容も評価できるものです(特にスロバキア戦)。
ここからは、目標を上方修正します。とは言っても、目標は準々決勝突破です(あたりまえだ)。でもここを突破すればさらに2試合プレーする機会が与えられます。これは喜ばしいことです。そう、あと3試合戦える、ということを目標にしましょう。
準々決勝の相手は、アメリカ。もし日本が1位通過していたら相手はカメルーンだったので、いやだなと思っていたのです。だから2位通過でよかったかも(調子よすぎだ)。アメリカだって手強いよ。
よかったですね。お楽しみはまだ続きます。
ところで、柳沢の交代は平瀬じゃなくて本山が先でよかったんじゃない?ちょっと疑問。
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