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試合の積み重ねで代表は成熟していく

中田の日 でもボランチをマスターせよ

(2000  Feb.23)

              試合の積み重ねで代表は成熟していく

 アジアカップ予選は余裕をカマセすぎちゃって、参考になりませんでした。
相手が強くないから無理しない。疲労が怖いから、90分のペース配分をしてしまう。
見ている側はスペクタクルを期待しているのに、やってる側はしんどいなという感じに見えてしまいました。全員下がって一生懸命守っている相手から大量点を取るのは、相当エネルギーがいるはずです。根負けしてしまったかな、という感じでした。
仕掛けていたのは俊輔だけでした。(ひいきを差し引いてもそうだったでしょ?)
あとは、稲本と松田が収穫かな。
はっきり言って今回の予選はミスマッチだったということです。
じゃあカールスバーグはどうだったかというと、あまりにテスト、それもオーバーエイジの選手たちのテストという感じで、五輪代表のオーストラリア戦(去年の今頃だったかな)やアジア大会みたいな位置づけなのでしょう。
いずれにしても、トルシエの戦術、トルシエのチーム作りというのは時間がかかるものだと思うし、だいたい日本は、ブラジルみたいに集まってすぐに息のあったパフォーマンスができるようなサッカー文化にはなっていないのですから、時間が必要なのは当然だと思います。(トルシエの是非は今回の議論ではありません)
これからもっともっと試合をして、A代表が完成していくのだと思います。その成熟していく過程をじっくりと見ることができるのだから楽しみだと思った方が良いのです。
それにしても、U22の連中の成熟度とオーバーエイジの出遅れ感とが対比されちゃって、伊東や望月、大岩、沢登、奥たちが窮屈そうに見えてしまいました。


             
中田の日 でもボランチをマスターせよ

 4点すべてに絡み、勝利への大いなる貢献を果たしました。
ローマ対フィオレンティーナ戦はルイコスタの欠場、バティの不調が重なって、ローマのワンサイドゲームでした。4−0のスコアは妥当なものです。
そしてトッティ欠場(前節退場のため)によってシフトされたトップ下で、中田はゲームを掌握していました。MVPはモンテッラでしょう。しかし中田はロマニスタに彼の価値を証明することができたと思います。終了直前に交代で退場するとき、スタジオオリンピコは万雷の拍手で中田を称えていました。彼はそれに手をたたいて応えていました。
彼はまたひとつステージを上げた感じがします。中田なら何とかするだろうとは思っていましたが、見せつけられると、なんと恐ろしい奴よ、という感じです。

とはいえ、中田にはカペッロのもとボランチを是非マスターしてほしいと思っています。
彼がボランチができるようになったとき、日本代表はとても多くのオプションを手に入れることができるでしょう。
左、中、ボランチができる名波。左、中ができる俊輔。中、右ができる(右をマスターしていないけど)小野。中、ボランチ、1.5列ができる中田。そしてゴリゴリの稲本。
恐ろしいチームができるような予感がします。楽しみ、楽しみ。
日本代表の未来予想図は徐々にその完成形を見せてくれるのだと思います。
期待しましょ。

 

           

 

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