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『ワールドカップ観戦記』  #23

(July.1,2002)

さて、オカモト語録である。『FIFAワールドカップTM』(こう書かなければ怒られ
ちゃうのだ)が終わった。オイラは運良く2試合を観戦できた。初めてのワールド
カップ体験である。その記念すべき第1戦は大阪長居スタジアム。トノさんのご好意
でチケットを譲ってもらったのだが、大阪まで夜行バスで6時間。しかも、初めての
大阪に朝6時着。ワールドカップはオイラにどうしろ、と言うのだ。
 仕方なく、大阪駅を探索してみた。5分で道に迷い、10分後には方向感覚すらなく
なり元の場所にも戻れない。「こうなったらヤケだ」とばかりに御堂筋線という電車
に飛び乗る。すると、『次はなんば〜』というアナウンスが…。「おっ、ナンバ花月
だ!」などと安直な思考で飛び降りる。そこには、あの道頓堀が…。あの食い倒れ人
形が…。友達から借りたデジカメで何でもかんでも撮りまくるオイラ。時刻は6時40
分。掃除のおばさんが不審な目で見ている。そんなことはお構いなしだ。ついでに掃
除のおばさんまでデジカメに収める。この時刻からテンションがあがりまくりだ。で
も、試合開始まであと8時間。またしても途方に暮れる。

 ところが、ここは大阪である。またしても安直な思考がうずく。「そうだ、京都に
行こう」。♪昨日、今日、明日、変わりゆくワタ〜シ♪ オイラの頭の中は、ニヤっ
とほくそえむシンジが窓から手を振っている。「お〜い、シンジ〜」とオイラ。もち
ろん、シンジとは小野ではなく谷村だ。そこで天王寺駅から環状線(東京でいう山手
線)に乗り込む。すると、「次は大阪城公園〜」というアナウンスが…。グラッと揺
れる心。次の瞬間、ホームに飛び降りるオイラなのだった。
 冷静に考えると、京都まで行けるわけがない(正確には行って帰って来れるわけが
ない)。このナイス判断のおかげで、大阪城を見物してから会場に向かっても12時に
は長居駅に到着したのだ。

 さぁ、いよいよスタジアムに到着!! 試合開始まで3時間もあるのにすごい熱気と
歓声。チケットを持っていないサポーターが「ギブミーチケット」と叫んでいる。し
かも、日本の女性。なぜなら、この試合は『イングランドVSナイジェリア』なのだ。
オイラは有チケット者だから、指定されたカラーのゲートに向かう。ところが、オイ
ラの持っていたグリーンチケットのゲートはかな〜り遠い。しかも、各ゲートの分岐
になればなるほど人数が減る。行列を作って入場するとイメージしてたので拍子抜
け。さらに、「このチケットはスタジアム内でも試合の見難い場所にあるのでは?」
という一抹の不安がよぎる。
 ゲートでもチケットを見せるだけで「これでいいのかセキュリティ」って感じだっ
たが、無事にスタジアム入りを果たす。岡本健一、初めてのワールドカップ観戦がス
タートだ。場内案内のお嬢さんに誘導されて『C-1』とかかれたゲートをくぐる。目
の前に広がるサッカーグラウンド。湧きあがるイングランドサポーター。一瞬にして
思考回路がストップ。「すげぇ」と言葉を発するのが精一杯の光景だ。テレビでしか
見れなかった現場に今立っている。

オイラはワールドカップに来たのだ〜!!

 と、ひとりで感動していると誘導係のお嬢さんがお席まで誘導してくれた。そのお
嬢さん、何を思ったのかどんどんグラウンドに近づいていくではあ〜りませんか。
「ちょいとお嬢さん、そっちはグラウンドですよ」と声をかけても知らん振り。とう
とうお嬢さん、グラウンドに作られた特別席にオイラを誘導。「ここですよ」と言わ
れた席は、サイドのタッチラインから5列目。タッチラインからですよ。Jリーグの試
合でもこんな間近で見たことないのですよ。それがタッチラインから5列目。「もう
死んでもイイ〜!!」とその席で小1時間は放心状態です。もうお腹イッパイ。仕事を
サボって大阪まで来た甲斐があったよ。本当に感動!!!

 さて、試合の方は対した見せ場もなく同点で終了。後日談でこの試合がワールド
カップ中継の中で1番視聴率が低かったそうです。ちょっとショック。でも、この試
合はオイラの一生の宝物になるでしょう。あの感動と興奮はもう味わえないんだろう
な〜。
 てな感じで、ワールドカップ観戦記は終了です。この機会をくださったトノさんに
は感謝しきりです。その恩返しのつもりでコラムの週刊化を宣言します。「またか
よっ!!」って突っ込んだ人の数→50人

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