2004年06月1日 兄宛に届いたメール "初めてでしょうか?私の活動について"

 この記事を書いているのは6/27早朝であるが、先月末頃に我が家に届いたメールは、どうも相当忙しさに負けた感じが文中にあふれていたので、カット!ただ、どれだけ本人たちが体育の授業というものに対して必要性を感じているのかはよく分からないが、体育の授業を受けたい子どもたちがたくさんいる、ということはよく分かった。

 で、本文。

 兄じゃ
 今日はあまりにもザンビアらしい一日だったので報告いたします。
 今、3校を巡回して体育の授業をやっているんだよね。朝一番でカブロンガベーシックスクール、そこで2クラス終わったら自転車を30分こいで(まさに自転車操業?)プリンスタカマドベーシックスクールへ。そこで1クラス教えて、隣にあるバウレニミッドベーシックスクールで1クラス教え、また帰ってきてタカマドで教え、15時からはバウレニに再び行き、2クラス教えて帰る、という一日のはずだった。(注・時差等の都合でおそらく5/31月曜日のことだと思われる。時間割等は不確かなれどバオバブ日記06をご参考下され)
 結構、ハードな一日のはずだった。が!!
 朝、カブロンガへ行くとアッセンブリー(全校朝礼)が長引き、その後のスタッフミーティングが長かったらしく、ちょうどミーティングが終わったところ。授業まであと5分、とかぎりぎりの時間なのに、「今日はどんなスポーツ用品があるか、見たいって言っていたよね?ちょっとここで待っていて。」とスタッフルームで待たされる。すでに授業は始まっている時間。先生達のスタッフミーティングが終わったのも、本来、授業が始まっているはずの時間から1時間遅れ。(ここはザンビア…)と自分の心に言い聞かせながら、スポーツ用品を見せてもらった。ここで見せてもらわないと、今度いつ見せてもらえるか分からないからね。
 去年、JICAが寄付したボールが新しいままでいっぱいあった。ザンビア人らしい。物がないない、っていうくせに、自分の所に良い物を置いておきたいからキープしておく。(うーん。使わなきゃ意味ないよなぁ。) 早速、「今、授業でサッカーをやっているから、サッカーボールを5つ使いたい。」って言ったら、快くいいよって言ってくれた!! New Ball をゲット。その時点で本来の授業時間からは45分経っていた。それでも担任の先生は「調子が悪いから、今日はあなただけで教えて。」と言う。(はぁ〜)と思いながら、教室へ行くとまだ準備できていない子がいる。(45分、何をやっていたのか…)怒りながら子どもを並ばせ、とにかく歩いて10分ほどの所にある隣の学校のグラウンドに連れて行った。
  そこでは、朝からスクールトーナメントをやる、といってセカンダリスクールの子、つまり高校生くらいの子に、「ここは使うから向こうで授業してくれ。」と言われた。(むっ!遊びじゃない。こっちは授業なんだ!!)と思って、「あなた達が向こうを使えばいいんじゃない?」って言ったら、まぁ話のちゃんと分かりそうな子が来て説明をしていた。私もむきになったってしょうがないから、「このクラスはここでこのまま教える。でも、次のクラスは向こうのグラウンドで教えるから、もう少し待って。」と言って
そこは何とか解決。そのクラスが終わって、そのあとのクラス…と思ったら、そのクラスは先生がいなくてまだ準備できていない。30分遅れくらいかな?でも、先生はしっかりした人で、ちゃんと体育の授業をしていた!
  そこから自転車に乗って、タカマドへ。11時50分から授業のクラスに行ったら、そのクラスの先生に「12時からスタッフブリーフィングだよ。」と言われ、そのクラスはこの日体育の授業無し。
 でもね。結局、スタッフブリーフィングが始まったのは12時45分。(十分、普通に授業できたよ!)って思いながら、心は13時からのバウレニの授業が気になり始める。"ブリーフィング"(Briefing:簡単な説明・報告)なんて言いながら、やっぱり長々と話は続く。
途中で一回抜けて、バウレニの先生に言いに行こうと思ったら先生がいない…。子ども達は体育の授業の準備をして待っているのにね。かといって、意味がなくても職員会議。抜けて授業をするわけにはいかない。終わるのを待って今度はタカマドの授業だ!と思ったら、そのクラスの先生はターム休みが明けてから1回も学校に来ていない先生だった…。もちろん、そのクラスの子はおらず、ちょっとお昼を買いに行ったら「もうない。」って言われて、お昼抜き。でもひもじいから100クワチャ(ざっくりと日本円で3円未満なのではないかな)でポップコーンを買った。 なんかやる気しないなぁ、と思って15時からのクラスに行ったら、そのクラスの先生は
今日来ていない、って。その後、突然子ども達が教室から飛び出して言ったと思ったら、宣教師の人達の話を聞いて、聖書をもらってた。とにかく16時からのクラスの先生はいたから、話をしていったんタカマドに戻り、タカマドからボールとコーンを持ってきた。(バウレニはスポーツ用品が全然にない!)16時にバウレニのグラウンドに行ったら、なんだかうじゃうじゃ子どもがいる。………15時からのクラスもいる?!とにかく、80人くらいの子ども達を前に授業をすることに。今日はTシャツの上にトレーナー、ウィンドブレーカーを着ていても寒かったのに、夕方になると余計冷え込んでくる。ボール回しリレーと小さい円の追いかけっこをして終了。 最後にちゃんと担任の先生が「ミーティングがあって来られなかったの。ごめんね。」って言ってくれたから、(今度に期待しよう。)となんとか気持ちをおさめて帰った。
普通はね、全部ちゃんと授業できるんだよ。今はクラス担任の先生が体育の授業をできるよう、私が巡回指導しているんだけど、
私が行くと自分はやらなくていい、と思っている先生も多くて、子どもより先生を指導するのに疲れる。「グラウンドで待ってる。」と言うと、子どもは来るけど先生は来ない。「もう、ここにボランティアは来ないよ。」って言うと、「あなたは呼ぶべきよ。」
って開き直る。このままここで私が体育を教え続けていても、ザンビア人の先生達が教えるようにはならないなぁ、って思うからね。 来年、帰るまではあがきます。 だいぶ働きすぎだけど、納得いくまではやってみるよ。当たり前です!納得しなくてもやりなさい!
 とまぁ、初めてかな? 協力隊の活動を書くのは。 これと最初のほうに送ったプリンスタカマドの写真のフォルダをつければいいと思う。今回も一応、授業風景を送るね。 ありえない綱引きをしているから。(協力隊員らしい報告は初です。っていうか、そんなものがあれば、とっくにこのサイトに載せています!ったく、あと何ヶ月だと思ってんだ!しかし学校の先生は学校に来ないで何をして給料もらっているんでしょうね?他のアルバイト?)

完全に忘れ去られていた痛恨のメール。内容は非公開!

小渕優子さんと2ショット 7月21日頃我が家にメールが転送されてきました。どうも国会を終えて、国会議員は外遊に出かけたようですね。まじめな議員はザンビアなんておそらく選挙民にとってよく分からん国に行き、青年海外協力隊についてちょっと考えるきっかけを作ったりするようです。あまり選挙の得票には関係ない気もするが、こういう行動力が大事だと兄は心の底からそう思うよ。
 ちなみにザンビアに視察に行った衆議院議員3名は 「松下忠洋先生、森岡正宏先生、小渕優子先生。 青年海外協力隊に関わる業務をなさっている方たちです。」とのこと。その直前にメールが来た時はただの有名人がやってくる的なノリだったのが、やっぱりそれなりに感じるところがあったのでしょう。日曜はルサカ近郊隊員との懇親会を行ったとの記述もあったが、これはおそらく7月18日のことと思われる。多分僕も現場にいたら同じことをするだろうが、きっちり小渕優子議員(ちなみに兄と同学年)との写真を撮っていた。写りもよければ被写体も中々のものであり、ついでにチテンゲスーツ(現地モノ!)を着用しており、評判も良かったようなので、いつもより大きめに写真を貼付けてみました。
議員視察団at Prince Takamado 翌日月曜日の昼に、30分ほど赴任先に小頭の活動を視察に行ったことも書かれており、本人曰く「楽しんでもらえたみたい」………。楽しませてどうするんだい?
 ちなみに森岡正宏議員のウェブサイトの近況報告の中に「南部アフリカ4か国を訪問――――強烈なインパクト、世界観が変わった」という視察旅行の手記もありました。南部アフリカで彼が感じとった問題がどう展開されていくのか、今後必要に応じて思い出すという行動は日本でしていかないとなぁ〜、と思う今日この頃。何はともあれ、あと半年!やったことは必ず実を結ぶと信じて、色々なことに立ち向かってほしいものである。うむ。綺麗にまとまった。

(2004年9月4日 兄記述)

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