Last update 2002/06/22.

女祭り−サポートバンドに参加 [2002/02/23]

セッションミュージシャン、スタジオミュージシャンに憧れを持つベース弾きとしては「誰々のバックで演奏」というのは ひじょうに憧れるポジションだ。
昨年末、あるきっかけで ボーカル・スクール の講師/生徒らでライブを行うため、バックで演奏してくれないか、という オファーがあった。
聞けば洋邦問わず様々な曲を演奏するという。そういう事にはかねてから関心があったので、参加を承諾した。

オファーがあったのが昨年末、2001年の12月暮れ、実際の演奏曲の一部を受取ったのが、明けて2002年1月上旬、イベントは 2月の半ばなので、練習期間は実質1ヶ月少ししかない。しかも演奏曲は15曲ほどあるという。オイオイ大丈夫か?
バックのメンバーは様々な人脈で集まった6人。
編成はドラムス、ベース、ギター×2、キボード、ヴァイオリン(&パーカッション)で、年齢も下は22歳から上は33歳(<-ワシ)と バラバラ。というか、他のメンバーは皆20代で私一人だけが30代。
初めはメンバーの若さゆえ「ちゃんと演奏できんのかな?」と心配したのも事実だが、演奏してみて驚き。みんな巧い!(私以外)
聞くと、ある音楽専門学校の生徒(とは云っても、殆ど講師に近い人)や講師、プロミュージシャンに師事した人など 若くても音楽的な経験はとても豊富で、道楽程度で演奏してる私とは違う。
演奏もコード譜などを見ないと、とても曲を憶えきれないので、久しぶりに譜面台のお世話になった。

「女祭り」というイベント名だけあって、出演者は殆ど女性ボーカル。(ア・カペラパートのコーラスには男性の方もいた。)
使用ベースは、悩んだ末にムーンJJベースを使用。アンプは"ハートキー"だった。
以下に、演奏した曲とベース中心のインプレションを紹介。

◆ヴァージン・キラー/SILVA
SILVAのシングル曲で、ラテンをモチーフとした曲。
恥ずかしながら、この曲は耳コピできなかった。(正確には、コピーしたがかなり間違ってた。)
シンガーでもある横山輝一の作曲なのだが、コードチェンジが頻繁で、1小節に4回もコードが進行したりする。
さらには選曲上、一番最後に決まった曲なので練習も数回程度..(そんなので1曲目かい!と楽器隊は思ってたりする。)
原曲のベースはシンセにも聞えるが、もしかしたら人が弦ベースで弾いているかもしれない。
(こんなの当日譜面渡されて、弾け、と云われても−云われないけど−シロートではできまへん..)
楽器隊各自が、それぞれアレンジして何とか演奏できた曲。本当は"バンド・キラー"だと思う。

◆WOMAN/アン・ルイス
我々20代後半から30代にはかなり知られた曲。90年代はじめの頃の女の子はみんな、カラオケで歌っていたっけ。
"一聴"ストレートなロッカバラード(死語)だが、改めてコピーしてみると、ちゃんと計算されて作られている。 特にギターソロ途中でマイナー->メジャーに転調するあたりは、リードギターの人も嘆いていた。 (ちなみに若い彼はこの曲を知らなかった..)
単純にこの曲は演奏していて気持ち良かったなぁ。さすがアンルイス。

◆月に負け犬/椎名林檎
椎名林檎の確か「勝訴ストリップ」に入っていた曲。他に「罪と罰」という曲が有名だが、アルバムを通して 聴いてみたら、この曲が一番良かったという印象。
椎名林檎のベースはプロデューサー亀田誠治氏のブリブリ歪みベースなので、ZOOM506というマルチエフェクター (昔から持ってる安物)のファズをかけて対応。
また亀田氏はピック弾きだが、指弾きの方が自由に動けるので指でプレイ。
この曲もベース弾きまくりで、パターンを憶えてからは弾くのが楽しかった。しかし、この曲はあんまり練習 してもらえなかった。(泣)

◆BuzzStyle/矢井田瞳
ハッキリ云って今回一番楽しかった曲。歌の方に「これ演りたい。」とお願いしたら通ってしまった。
演奏当時にもヒットしていた曲。
オリジナルのベースは何とポール・ジャクソン Jr.師。
一般にはあまり注目されないが、Aメロのベースなど「さぶいぼ」モノのカッコよさ。
4弦のAあたりから2オクターブ、1弦のハイポジションまで一気に飛ぶフレーズが目玉。
個人的には、こういうベース大好き&大得意。しかしこの曲もあんまり練習してもらえなかった。(泣泣)

◆Country Road/Olivia Newton John
カントリー&ウエスタン、ジョン・デンバーの超有名曲。
今回は、我が世代には懐かしい、オリビア・ニュートン・ジョンがカバーしたバージョンをルーツとした。
ベースとしてはバスドラムに合わせたルート->4度下というフレーズを基本に。
サビとAメロ部のコード進行がわずかに似ていて、混同しがちだったのが注意点だった。
女性ボーカル4名のキレイなハーモニーで演奏。

◆Lady Marmarade/"ムーランルージュ" SoundTrack
映画"ムーランルージュ"のサウンドトラックに入っている曲らしい。今回、初めて聴いた曲。
基本的にはHipHopで、原曲は女性ボーカル4名の掛け合い。(実際に女性Vo4人で演奏。)
原曲のベースはシンセベースで、フレーズはパターン3つくらいの組み合わせ。
シンセベース的な音色を狙って、ZOOM506のオクターバーで薄く1オクターブ下の音を出した。
曲構成がなかなか憶えられなかったので、歌詞カードをもらい、それにベースラインのパターン別のマーカーを 引いた。これが大成功。結構つかえる手なので今後も機会があればやってみるつもり。

◆ダイヤモンド/Princess Princess
Princess Princess、通称「プリプリ」も我が世代にはお馴染み。
学生時代の女の子バンドはみんな「プリプリ」だった。
いわゆるモータウン"恋はあせらず"リズムで、コード進行は半音づつ下がっていくのが基本。
中盤以降1音上に転調するなど、ヒット曲のツボを押えた作り。
ベースは渡辺敦子さんで、ポップな曲の中にも、かなり美味しいベースが隠されている。
Bメロ部の上昇フレーズやさり気なく16分音符が入っているのも憎いアレンジ。
細かい16分まではコピーできなかったが、かなり気持ち良く演奏できた。

◆会いに行こう/オリジナル曲
作者にはお会いしていないが、歌い手さん(死語)が持ってきたオリジナル曲。
デモテープの状態で、バンド形態にアレンジされていたので、それを基本に楽器隊各自でアレンジした。
循環コード系の曲なので演奏し易く、ベースはルート音を基本に経過音でつなぐ、というオーソドックスな スタイルで演奏。歌の邪魔にならないプレイというのが大基本。

◆キモチ/Every Little Thing
E.L.TはTVなどで流れている曲は大抵知ってるつもりだったが、これは今回初めて聴いた曲。
曲としては..すいません、こういうのイチバン好きじゃない曲調です。 いかにも"シンセっ"という音と、使用ギターがどんなのか見えてきそうな音色のギター..
でも演ります。そう、私たちは楽器隊なのだから。(<-何を云ってる)
これも練習機会が少なく、歌い手さん(だから死語)にだいぶご迷惑掛けてしまった曲。
歌詞は、女の子が歌うから許せるような歌詞。(男Voだったら絶対許されない。)

◆Best Friend/Kiroro
HNKの朝ドラの主題歌になっていたと記憶。ヒットしたし、サビなどは知っていた。
曲はKiroroだけあって「ピアノで作ってるなぁ。」というコード進行。 そういうのは大抵「弦モノ楽器隊」泣かせ。半音とか1音とかで下がっていく進行が基本。
ONコード(分数コード)などもあるため、音遣いも微妙。緊張感を強いられる曲。
またバラードではあるが、抑えるところ、盛り上げるところと、メリハリを付けないと抑揚なく 終ってしまうので、その点も注意だった。

◆Only when I Sleep/The Corrs
The Corrsの2ndアルバム「Talk on Corners」に収録されている曲。 曲は演奏前から、勿論、知っていた。
バンドのリハを開始して1発目に演奏した曲で、以後、バンドの演奏力を測る ベンチマーク的な曲になっていたような気がする。
編成としても、バンドにバイオリンを擁しているので問題なし。
歌い手さん(だから..)のキーの問題もあり、原曲よりキーを1音下げて演奏した。
好きなコアーズの曲だけに、個人的には演奏し易いことこの上なし。

◆色彩のブルース/Ego Wrappin'
演奏当時にFMなどで"Heavy Lotation"になっていた曲らしい。 私の場合は、演奏するにあたって曲を聴き、後からメディアで見聞きしたという順番だった。
曲の雰囲気は昭和30〜40年代風の歌謡ブルース、もしくは4ビートのジャズ・ヴォーカルといった風。
原曲のベースはウッドベースで演奏されているようで、演奏している人もジャズ系のミュージシャンと思われる。 (mama! milkの清水恒輔氏との事。)
とてもジャズのランニングベースは真似できないので(努力と根気と時間が必要、いずれもない。)、 自分で適当なフレーズにアレンジしてしまった。基本的にはキーがBmの3コードのブルース進行なので 何とか無難にまとめられたとは思う。しかし、この曲のベースをちゃんとコピーしといたら、勉強にはなった、とも思う。

◆Yesterday Oncemore/The Carpenters
これまた超有名なカーペンターズの名曲。コピーはした事はなかったが当然、曲は知っていた。
これもKiroroに近い印象だが、「ピアノで作曲の下がり進行系」だ。またも楽器隊泣かせ。
白状すると、この曲のコピーについては本番当日まで自信がなかった。サビの終端部分のコード感がどうしても 掴めなかったのだ。結局、曖昧なままで演奏してしまった..
これもたいへんな緊張感を持って演奏できた曲。こういった曲はめったに演奏できないので、良い経験になった。
原曲のベースはジョー・オズボーンと思われるが、残念ながら私のプレイでは猿まねにもなっていない。

◆Got to be Real/Cheryl Lynn
黒人女性シンガー、シェリル・リンの代表曲、というか私は彼女の曲はこれしか知らない..(アルバム持ってるのに)
前述のとおり、数年前にこの曲が収録されているCDを買ったので、曲は知っていた。
ベースプレイはスラップ(チョッパー)を基本に演奏されているが、実際、自分で演奏する時は、いわゆる スラップではプレイしなかった。低音弦をサムピング(親指で叩く)する時は、2フィンガーで強めにアタックし、 弦をフレットに当てたりする。プリング(人差し指などで高音弦を引っ掛ける)、だけは行う、という変則スタイル。
理由はサムピングの音でどうしても低音が出ないからである。(要はスラップ下手)

前述のとおりかなり苦しいスケジュールではあったが、このトシながらいろんな曲を演奏できて たいへん勉強になった。
夏ごろに第2弾もあるときくので今から楽しみだ。(しかし俺が弾くことになるんだろーか?)