| [ドナルド・フェイゲン:トランス・アイランド・スカイウェイ〜ミニアルバム] |
ドナルド・フェイゲンはこのコーナー登場2作目ですね。タイトルにもありますが、これは ミニアルバムになっています。 1993年に、フェイゲンが2作目のソロアルバムとして発表したのが「KAMAKIRIAD」 (カマキリァド)でした。 (KAMAKIRIADは"かまきり"を語源したアルバムのコンセプトでもあるエコ・カー。 実在はしない、と思う。) このミニアルバムでは「KAMAKIRIAD」の中からシングルカットされた「Trans Island Skyway 」、「Snowbound」のリミックス(というのかな?)、Steely Danのアルバム 「Aja」に収録されている「Home at Last」のライブ音源、その他未発表曲 が1曲収録されています。 「KAMAKIRIAD」はナイトフライと違い有名ミュージシャンが入れ替わり立ち替わり参加 しているアルバムではありません。 その殆どをフェイゲンと、もう一人のSteely Dan、ウォルター・ベッカーが演奏 しています。ベッカーはこのアルバムのプロデューサーでもあります。 基本的に、フェイゲンが鍵盤モノ、ベッカーがギターとベースを演奏する図式はSteely Danと 変わりません。 収録されている「KAMAKIRIAD」からのシングルカットの2曲は、何とドラム&ベースのみ ミックス!です。 「Bass,Drums,Vocal Only」とクレジットされ、演奏はドラムとベースのみ。 あとは歌とコーラスのみのミックスになっています。 通常、リミックスというと音を加える方向に行くものですが、ここまで音を削るのも珍しい ことです。 どちらの曲も「KAMAKIRIAD」でのアレンジは知っていましたが、リミックスの音を聴いての 印象は殆ど変わりません。つまり、フェイゲンの曲はドラムとベースのリズム隊だけで 成り立ってしまう、ということを見事に立証した結果となりました。 彼らの曲は、それだけリズム隊のアレンジに関して完成されていると云えるでしょう。 (モチロン他の楽器のアレンジに関しても秀逸だとおもうけど。) 2曲あるうち「Snowbound」の方が、ベースとドラムのみでも、より違和感が少ないように 思います。 この「Snowbound」はフェイゲン作品にしては珍しく、スラップ(チョッパー)・ベース が解禁された記念すべき?曲でもあります。 (Steely Danでは「Peg」という曲でチャック・レイニーがこっそり演っていた。) 当初、ベースを弾いているのがベッカーということで、あまり期待しなかったのですが、 「Snowbound」を始め、沢山の良いプレイがあります。 もう一つの聴き所はライブ演奏の「Home at Last」。 バックメンバーが明確になっていないのですが、大批判を承知で云わせてもらうと 「Aja」テイクより良い! アルバムの方はドラムは憶えていませんが、ベースはチャック・レイニーだったりして その頃のSteely Danの定例で豪華メンバーによって演奏されています。 ツアーの方では、毎度そんな大物ばかりを使えませんから、レコーディングのメンバーではない と思うのですが(実際、日本公演も無名の人たちだったし)、このライブの「Home at Last」では レコードの音を越えていると思うのです。 だからこそ、ミニアルバムのオマケTakeでもこの演奏を入れることを許したのだと思います。 この1曲が聴けただけでもこのアルバム、買って良かったと思っています。[2000/01/22] |