Last update 2001/02/11.

おとづくり

こういうコラムものは久々の更新です。今回はベースの音作りについて。

先日、セッションに参加したベーシストの人たちとベースについて話す機会があったのですが、 その時話題になったのは、各自の音作りに対するポリシーでした。
ここらで、自分の音作りについてまとめてみるのも良いかもしれない、と考えて今回のコラムとなった訳です。

【ベースの音の構成要素】
一口にベースの音といっても、いろんな要素で変わってきます。
機材である楽器やアンプ、エフェクターはもちろん、弾き方についても指で弾くのか、ピックで弾くのか、 またどんな状況(会場)で演奏するのか、P.Aへどのような方法で音を送るか、など、弦を弾いてから 聴者に達するまでいろいろな要素を通過しなければなりません。
その中には自分でコントロールし難い、またはコントロールできない要素もあったりします。

【ベースの音の構成要素1:楽器(ベース本体)】

<<価格>>
まずは、楽器本体から考えてみます。
私個人としては、音の入力の仕方(後述)と、楽器の仕様/状態というのを重要視しています。
古くからの諺に「弘法筆を選ばず」というのがありますが、楽器に関してはその良し悪しで 出音も違ってくると思っています。
私の場合、ページで紹介している以外にも何本かベースを所有したことがありますが、値段の安い楽器よりも ある程度の値段の楽器の方が、好みの音を得られることが多かったように思います。
値段の高低は、やはり使われている材料費の高低、製造における手間の多少によって違ってきますが、高価な材料で 手間をかけて組まれた楽器は、やはり一般的な音の良し悪しでは「良い音」とされるでしょう。 だからと云って無闇に高級な楽器を求めるのもどうかと思いますが..
現在、私が使用しているベースは3本ありますが、3本とも高級な楽器とは云えません。価格帯で云えば 15万円〜25万円(購入当時)のものですから、まぁ「それなり」のものです。 私レベルの演奏者では、その程度の楽器では特に不満はありません。それぞれの楽器に愛着もありますし。

<<材質>>
多少なりとも高い楽器を使って実感したのは「木」による音の違いでした。
私の使用ベースを例にしますと、ミュージックマンのスティングレイベースは材質がアッシュという密度が 高く重い木です。残りのムーンJJベースと、リックターナーはアルダーという比較的軽い木です。
一般に、アッシュは高音低音がハッキリ出る締まった音(いわゆる"ドンシャリ"という音です)、 アルダーは中音部が強調されたコシのある音などと云われています。 物理的に考えても、物質の密度によって振動の伝播の仕方は違いますので(空気と水では音の伝わり方が違うでしょ)、 材質によって出音が影響されるというのは当たり前の事でしょう。
今では、木の材質もいろんなものがありますし、木以外の材質の楽器もありますので、選択の幅はだいぶ広がりました。
私は木以外のベースを試したことが無いので、それらについては何とも云えませんが。

<<出音>>
一般的な楽器の良し悪しという事であれば、録音やライブで演奏する時にも差が出てくるように思います。
この頃では、録音でもライブでも、ベースの音は楽器からほぼダイレクトにP.Aミキサーに送る事が主流です。 つまり自分で出したい音はアンプの前に作っておく必要があるのです。 そうなると、演奏する場所にもよりますが、ベース・アンプって自分用のモニターみたいな存在になってしまいます。
私はベース・アンプにあまりこだわりがありませんが、そう考えるようになったのもそうした事情があるからです。 私の音楽の演り方だと、高いおカネを払ってアンプを買うよりは、良い楽器を買った方が得策だと考えています。

<<弦>>
その他、弦の状態(古い、新しい)、ピックアップ(=マイク)、Vol/Toneコントロール、ブリッジやペグなどの金属パーツや ナット、フレットなどの状況によっても音は変わってくると思いますが、 特に、張った瞬間から劣化していく弦については、なるべく新しいものを使うようにしています。 (ライブや録音が無い場合は、音に"我慢できなくなるまで"張りっぱなしです。)
ただ演奏する音楽によっては張り立てのギラついた音を嫌って、わざと「寝かす」場合もあったりします。