Last update 2004/02/29.

Peugeot106xsiについて


【一応クルマのスペックなど】
Peugeot106xsi
車名プジョー106xsi
型式E-S10
トランスミッション5速マニュアル
全長3565mm
全幅1615mm
全高1360mm
ホイールベース2385mm
トレッド(F/R)1400mm/1335mm
車両重量930kg
重量バランス 1995/07号 CG誌 車両実測値=937kg
左前:313kg 右前:308kg 左後:158kg 右後:158kg
エンジンNFY TU5J2
水冷直列4気筒 SOHC2バルブ
1587cc
100ps/6200rpm
13.5kgm/3500rpm
変速比1=3.417 2=1.950 3=1.357 4=1.054 5=0.854 R=3.333
最終減速比4.062
ブレーキベンチレーテッド・ディスク(前)
ドラム(後)
サスペンションマクファーソン・ストラット(前)
トレーリングアーム(後)
タイアサイズ175/60R14 79H
ホイール5.5Jx14 Offset=16mm P.C.D=108mm

106太郎 近影(2001年末) 変更箇所
タイアミシュラン・エグザルト(185-55-R14 80V)
ホイールヴォルク・レーシング TE37
ショックアブソーバプジョースポール(前後)
バッテリーホーカー オデッセイ(ドライバッテリー)
ボディ補強ベルコ発泡ウレタン サイドシル注入
ステアリング・ホイールOMP コルシカ




【Peugeot106シリーズとは】
プジョー106シリーズについてカンタンにまとめてみました。

・1991年104シリーズの後継車種としてデビュー。
・日本に正規輸入が開始されたのは1995年4月から。グレードは、我が1.6L、XSiの 1グレードのみ。販売期間18ヶ月で売れたのは500くらい、というハナシも。
・ビッグマイナーチェンジを受け、最終的に(1996年以降)日本に正規輸入されていたのは、 1.6L、S16というやはりスポーティー・グレードのみ。
でしたが、2003年春に106シリーズは生産中止となりました。うーむ..感慨。

日本に輸入されていた106はスポーティー・グレードだけですが、 ヨーロッパにはこんなグレードもあります。
XN =ベーシックグレード。サイドモールもないとか。潔いい。エンジンは0.9L
XR =中間グレード。エンジンは1.1L、1.3L
XT =上級グレード。このあたりだと、バンパーもボディと同色。
XS =XRにXSiのようなバンパー、フォグランプが付いていて、 ちょっとスポーティーな味付け。
グリフ=皮内装を始めとする豪華装備版。1年弱の生産期間のため106の中では もっともレア?
ラリー =ご存知競技ベース車。感じではXSiとおなじくらいの割合で見る ような。マイナー前は1.3Lのエンジン、マイナー後のラリーはSOHCの1.6Lで、 XSiのエンジンと同じ様です。
最終的にはラリーのエンジンもDOHCヘッドが与えられ16バルブ化されました。


【106XSi使ってみて】

<ボディ・サイズ>
全長3.6m、全幅1.6mちょい、全高1.4m以下なので、今でいう"コンパクトカー"よりもかなり小さいサイズです。
道を走っていると国産のヴィッツ、フィットなどは"巨大戦艦"に見えます。(いやまじで)
しかし、タイアの切れ角が少ないのか、最小回転半径は5.2mもあるので、意外に小回りは利きません。

<基本的な走りの特性>
基本設計が1991年と10年以上前のクルマですから、現在の小型FF車に比べたら、それはそれは古臭い 走行性能だと思います。

車重は930kgと、これも軽いほうの部類に入りますが、前後の重量配分が前=65%:後=35%くらいなので、 典型的なフロントヘビーです。
そういうクルマですので、コーナーなどでムリをすればアンダーステアが現れ、かと思うと、 リアが軽くなってタックインし易くなります。いわゆる「テール・ハッピー」というやつです。
この特性は雑誌などでは「古典的FF」と紹介されることがしばしばです。

しかし、これはスポーツ走行などで、限界までクルマを追い込んだ時の特性。
普通に走る分にはそれほど簡単にはテールは流れませんし、公道でアンダーステアに陥るような事態に なった事もありません。
基本的には、ちょっと「スポーティーな仕様にしてある大衆車」ですから何も構えて乗ることはありません。

アーシング後のエンジンルーム 引きで。 <エンジンの印象>
今や古代の遺物となりつつある「SOHCエンジン」ですが、106XSiにはこれが載っています。
排気量は1600ccで、出力は6200rpm時に100psを発生することになっています。
現在のクルマなら1500ccのファミリーカーでもDOHCヘッドで、120psくらいの出力があると思いますが、 この106XSi、カタログスペック的には、とても「スポーティーグレード」などと名乗れません。

しかし、です、このしょぼっちいスペックのSOHCエンジンが実に良いのです。 少なくとも私は気に入っています。
6500rpmも回せばパワーは頭打ちになってしまいますが、私はこのエンジンの3500rpmから5500rpmあたりまでの 特性が好きです。
またロングストロークのシリンダーを持っているためか、トルクの太さを感じます。
20km/h、3速というルーズなシフト選択をしても、トコトコと加速していきます。 ローパワーなFFは上りが苦手ですが、2速あたりを使った上り坂でもグイグイ上って行きます。 (速度が高い上りはやはり遅いですが。)

シフトノブ <トランスミッションの印象>
実は先のエンジンと同じくらい魅力的なのが、このトランスミッションだと思います。
5速マニュアルですが、使っているギアは、いわゆる「テンサン・ラリー」と呼ばれている初期型の1300ccの 106ラリーと同じものだと聞いています。
普通のクルマからするとギア比が低い、ローギアードな設定になっていて、高速道路で100km走行時の エンジン回転数はおよそ3100rpmから3200rpmというところです。

このギアは特に2速、3速がひじょうにフレキシブルで、3速など、やや速度が低くても、 エンストせずに加速できます。
私の運転の場合、あまり高回転までエンジンを回しませんので、2速=20km/h、3速=60km/h、4速=80km/h 5速=100km/hくらいを各ギアの守備範囲にしています。(市街地走行の場合)

欲を云えば、上にもう1速、オーバードライブとして6速目があると、高速走行時など助かるのですが。

<サスペンションの印象>
走行約30,000キロ時にショックアブソーバをノーマルのものから交換してしまっているので、 ノーマル時のサスペンションの印象がやや薄らいでいます。

納車時、初めて運転した時のに強く印象に残ったは、サスペンションのストローク量の多さと路面の追従性でした。
サスペンションのストロークに関して大げさに表現すると、ボディだけ路面から一定の高さにあって、路面の凸凹はその下のタイアだけ上下している感覚でした。シトロエンの乗り味などをよく「魔法の絨毯」と表現しますが、はじめは確かにそれに近い印象でした。
ただし、路面の「うねり」みたいなものには強味を発揮しましたが、唐突な突き上げの処理は苦手な様でした。

路面の追従性については、タイアの相性などもあると思いますが、納車直後の運転で、ステアリングを左右に振ってみても、スッとリアが追いてきてくれる印象で、その前のファミリアと比べて結構感動した憶えがあります。

またショックアブソーバを交換する前にも何度かスポーツ走行に連れ出した事がありますが、 Rのきつい円旋回などを行うと、それは盛大にロールしていました。しかし、そこからじっとりと粘る特性です。
ショックアブソーバを換えてからも、乗り心地の硬さやロール量は変化したものの、基本的な特性は変わって いないと思います。

<室内−運転席まわり>
純正ステアリング OMP Corsica ◆ステアリング 106XSiには輸入時期によって2つの仕様がありました。
大きな違いはエアバッグの有無で、前期型はエアバック無し、私のクルマは後期型でエアバッグが 有るものでした。
このエアバッグ付きのステアリング・ホイールがまたカッコ悪かった..
今では社外品に交換してしまいましたが、カッコだけでなく操作性も多少スポイルされていたと思います。

シート ◆シート それほど厚めのクッションではないのですが、疲れません。数時間休みなしで乗っても、腰や尻も痛くなりません。きっと良い出来のシートなのでしょう。
ただ素材に関しては問題があります。モケットの様な素材ですが、夏は暑く、そのうえとてもホコリを集めやすい。
毛足の長いセーターや「ファー」などの服を着た女性を乗せる時は注意が必要です。
椅子の素材に関してもラリーやS16の様な普通の「布地」が良いです。

インストルメンツパネル ◆インストルメンツ・パネル 上から1DINのオーディオ、エアコン吹き出し口、空調操作盤の順です。
オーディオは1DINなのでインパネ内にナビゲーションを収めるなどは、ほとんど不可能です。
106XSiでは標準のオーディオとして「カセット+AM/FMラジオ」が付いていました。
さすがの私も「CD+AM/FMラジオ」に取り替えてしまいましたが。

エアコンは夏場はたまに使ってしまいますが、普段は「がんばって」使わないようにしています。
というのも、エアコンを使った時の「馬力」の落ち込み方が激しいもので..

ペダル群 ◆ペダル あまりクルマに詳しくない人からはたまに「左ハンドルってアクセルとかブレーキ(の位置)はどうなってるの?」 と訊かれますが、もちろん右ハンドル車と同じです。(違ったら運転できないって)

ペダルの位置自体はそれほど悪くありませんが、苦言を呈するなら、アクセルとブレーキの踏面が良くないと 思います。
ブレーキベダルが手前、アクセルペダルはブレーキにくらべやや奥まった位置にあるのですが、 ブレーキペダルを踏もうと右足を横にスライドさせると、たまに靴底がブレーキペダルに引っ掛かって しまうことがあります。
緊急時などは、できるだけブレーキを早く踏みたいものですから、これはあまり感心できたものではありません。
これについては、市販のアクセルベダルを拡張するものを着けて対応しています。

◆チルト機能がない 106にはステアリングの高さ調節や、椅子の高さ調節の機能がありません。
以前乗っていた国産車にはステアリングを上下できたり、椅子の座面を上下できたりしたので、不足を感じたりも しましたが、これは慣れてしまえば問題ありませんし、体格にも依りますが、不当な運転姿勢を取らされることは ないと思います。

リアシート <室内−助手席/後席>
左ハンドル車なので助手席は右側になります。
結構よくある反応に「意外に足元が広い」というのがあります。大人2名乗車であれば、ほとんど不満を 感じることなく「暮らせる」と思います。
後席は、4座スポーツカーの後席よりマシですが、「まぁ人が座れる」という程度の広さです。
シートも折り畳みなので、前席より掛け心地は良くないはずです。(動いている状態で乗ったことがないので分からない。)
ただ子供や小柄な人であれば、多少のドライブには耐えられると思います。基本的には「2+2」というレイアウト と考えていいでしょう。

<室内−窓>
狭い車内を狭く感じさせない工夫として、グラスエリアを広く取っているんだと思います。
車内前席からの「見晴らし」は良いです。これはプジョー車の伝統みたいなものでしょうが。

*私自身は106の室内に関しては、「この大きさの車体の割によくやっている」と思います。

ライト光軸調整 <独特なところ>
◆ライトの角度調整
さいきんの国産車にもあるようですが、106にもヘッドライトの照射角度を調整する機能があります。
説明書によると「後席に人や重量物を載せて前部が上がった場合、ヘッドライトの照射角を下げてください」 との事ですが、遊びで動かした以外、使ったことはありません。
ライトの照射角はモーターで動かしているようですが、これがたまに誤作動し、「ういーん、ういーん」と 勝手に動いてしまうことがあります。細かい気遣いは嬉しいのですが、故障を恐れるオーナーとしては 「ヘンなところに電気なんか使うなよ」と思ってしまいます。

◆計器盤の照明輝度調整
これも使い道がよくわからなかった装備。
照明を灯けると計器盤はオレンジ色に光りますが(国産車は緑が多い?)、このオレンジ色の明るさを 調整できるのです。

節電の為?などと考えていましたが、ヨーロッパ在住経験のある方から、「夜間、長時間の運転時に、 計器盤の照明が眩しく感じることがあり、その場合に輝度を調整する」らしいのです。
私も一時期、バッテリーが怪しくなった時に輝度を落としていたことがあります。

ドアノブ ◆ドアノブ
106もS16から「解りやすく」なりましたが、我がXSiのドアノブはちょっと変わっています。
初めて乗る人は開け方に戸惑う様です。
黒いノブを引っ掛けて上に上げれば開きます。
実は私も何気なく気に入っているポイントの一つです。
姉妹車のシトロエンAXもたしか同じようなドアノブだったと思います。

吊り下げ式スペアタイア ◆吊り下げ式スペアタイア
輸入車やRV車には多いのですが、106のスペアタイアも車外に吊り下げます。
メリットとしては、荷室の荷物を退かさなくても、スペアタイアへの交換が可能、 汚れたタイアを車内に持ち込まなくとも良い、などがあります。
しかしデメリットと思われるところもあって、実際はタイアを固定するのにかなりの腕力を要します。
また、走行中にスペアタイアの落下、という危険性もあります。
定期的に、スペアタイアを固定しているボルトや金具をチェックしておかないと、走行時に タイアを落としたら大変なことになります。

アンテナ ◆ルーフアンテナ
輸入車だけでなく最近は国産車でもルーフアンテナが増えています。
私自身もルーフアンテナが好きで、106がルーフアンテナのデザインでなければ買っていなかったかもしれません。 (少し大げさかな?)
ウチの106は標準の短めのアンテナからシトロエンAXの長めのアンテナに換えています。
旧い世代の人間はアンテナは長いほうが好き。(って勝手に決めない。)

ワイパー・モジュール ◆ワイパーのシャフト
ボンネットを開けるとウインドウの直ぐ下に黒い「ビニール」の覆いがあります。
「何だ?」と思ってはじめ剥がそうとしましたが、どうやらワイパーのシャフトのようなものを覆ってあるようです。
プジョーでも最近の307などではプラスチックのカバーになっているようですが、国産車にくらべて 何とも荒っぽい処理の仕方だと思います。
やっぱ「ラテンな国」のクルマなのね。

<トランクオープナーに対する考え方>
国産車の多くは、トランクを開ける方法は以下の2つだと思います。
(1)外側からキー開錠して開ける。
(2)車内のオープナーで開ける。
ただし、このようになっていると、エンジンをかけているときは車内からしかトランクを 開けられないことになり、意外に不便を感じたこともあります。

このクルマについては、車内からトランクを開ける機能はありません。
ドアのロックと連動していて、ドアがロックされていなければ、テールゲートのボタンを押すと トランクが開きます。
これは使ってみると便利で、実用上はドアのロックとテールゲートのロックは連動していても まったく問題がないと思います。

安物フューエルキャップ <フューエル・キャップに対する考え方>
フューエル・キャップも国産車の様に車内から開ける装置はありません。
昔のクルマの様にフューエル・キャップにキーを差し込んで開けます。

これも始めは不便だと思いましたが、キーを抜く事で必然的にエンジンはオフになります。
そのキーでフューエル・キャップを開け、給油。エンジンを始動する時には、キーが必要ですから 必ずキャップは閉めてからキーを取ってエンジンを始動、こうすればフューエル・キャップの 閉め忘れはありません。
実に合理的だと思います。