Last update 2001/02/19.

車雑記:スポーツカーを運転するひとびと。

このニホンではクルマを運転していると、常に自分の好きなペースで走り続けることはできません。
と、こんなエラそうな事を云うと海外での運転経験があって云っているのかといえば、海外での運転はおろか、 この歳まで海外旅行の経験すらありません。
ま、そんな事は良いのですが、クルマが詰まってしまった時などは、ついつい他のクルマを眺めてしまいます。 これを読まれている方もクルマ好きの方だと思いますので、きっと、同じような事をされていると思います。
渋滞の中でも、ふと自分好みのクルマが走っていたりすると「どんな人が乗っているのだろう?」とつい勘ぐりたく なってしまいます。というか実際勘ぐっちゃってるんですが。

ここ最近の流行で、4WD車やワゴンRやダイハツ・ムーブなど、モノスペース的なクルマが確かに多くて、 そういうクルマに乗っているのは、大抵は若者だったり、若夫婦を中心とした家族だったりするわけですが、 この御時世、敢えて(かどうかはわからないが)スポーツカーやクーペに乗っている人には特に興味をそそられます。
わが106も端から見たらヴィッツと変わらないかもしれませんが、私自身は「スポーツカー」のつもりで 乗っていますので、心はスポーツカーを愛する人と同じつもりです。

スポーツカーに乗っていて、圧倒的にカッコいい人、それはオヤジ女性です。私の思うところですけど。
私がフェミニスト(*註1)なのを割り引いても、 女性が運転するスポーツカーがカッコいいと思われる方は、少なからずいらっしゃると思います。
で、女性がスポーツカーを運転してりゃぁ何でも良いかというとまた少し違って、そこは乗り手のキャラクターに 合っていたりすると最高です。

組み合わせとして良いと思うのは、20代〜40代でエレガント系の人ならばスポーティー・クーペ系、これはATでも可です。 いやATの方が良いでしょう。この際、「内掛けハンドル」 (*註2)もOKとします。
それと同じ年代でも、アクティブ系の人ならば、比較的コンパクトなスポーティーカーで。この場合はMTが望ましいです。 こちらの場合は、きっちりステアリング操作をしましょう。
それ以上の年代の方..いや、中年女性がマニュアルで運転する軽商用車なども、ある意味カッコイイですよ(^^;。

実際に見掛けたもので"良かった"のは、土曜の午前中、晴海通り (*註3)を20代後半と思しき女性が運転する ユーノス・コスモ(*註4)でした。
そのコスモが2ローターか3ローターかは知りませんが、今敢えてコスモ!という点と、運転している女性がコスモの エレガントな雰囲気にピッタリでした。さらに私と分岐したのが、銀座一丁目という場所も雰囲気の向上に、かなり寄与しているでしょう。
これから、以下のようなシチュエーションが推測ができます。
"普段は練馬あたりにある実家に住んでおり、職場は銀座界隈"。「今日は実家のセカンドカーのコスモで、銀座にお買い物なんです。」 ..ってアホか、俺は..

あまり気乗りがしませんが、次、オヤジに行ってみましょう。
ここでは子供も手を離れたくらいの年代、50代ぐらい以上のオヤジを対象とします。
マッチングとしては、やはりオヤジたるもの、財力をカサに、ここは我々?若造が乗れないようなリアルスポーツカーに 乗ってもらいましょう。
若い頃、箱スカGT-R(*註5)が買えなくって、金持ちになった今、 ガンメタのR32GT-Rに乗ってるオヤジや、Z32(フェアレディZ)に乗ってるオヤジも良いですね。 NSX、FD3SのRX-7なんかも良いでしょう。
あまり見掛けませんが、ランエボやインプレッサWRXなど、一連のスポーツセダンものもアリです。
が..トヨタ車はナンか駄目です。"Sports of TOYOTA"であるはずのスープラなんかはピンと来ませんし、 アリストは中身はスープラですが、何か「スポーツカーじゃない」。 セルシオやアリストでは、拘ってこのクルマに乗っている、という意識が希薄なように思えます。

これも実際見掛けたもので印象深かったのは、日曜の昼間、国道246号線(*註5) をクリーム色のナローボディのポルシェ911を運転するオヤジ、というよりご老人でした。
服装なんかもカーグラ編集顧問の小林彰太郎氏(*註6)の様な洒落者で、 それこそ、襟元にスカーフでも巻いてたんじゃないかとイメージを膨らませてしまうほど。

見ていて「あのジイさん、機械で動いてるんじゃないか?」(<-失礼なヤツ)と疑るほどでしたが、顎を上げ気味に、 人形の様に首を揺らしながら淡々と、運転し辛いであろう旧い911を乗りこなす様は見事にカッコよかったです。 私も「俺もああいうジジイになりたいな。」と思ったものです。

私?今の106が等身大だと思っているのですが..似合ってない..?かな..?


註1:フェミニスト
辞書には"男女平等論者""女権拡張論者"とあるが、私の場合は3つ目に載っていた"女に甘い男"であることは疑うべくもない。

註2:内掛けハンドル
パワーステアリングが標準でない頃のクルマを運転する時や、腕力のない人が一気にハンドルを切る場合、 ステアリング・スポークの内側に手をかけて一気にハンドルを切る動作。
ほとんどパワーステアリングが装備されている最近のクルマでも、結構やっている人を見掛ける。 乗せてもらうこともあったりする。個人的にはあまりかっこいいと思いません..

註3:晴海通り
起点終点はハッキリ分からないのだが、おおよそ皇居の堀、日比谷あたりから、銀座を抜け築地、豊洲、東雲、 最終的には湾岸357号線あたりまでを通る都内湾岸の道。一部は国道1号になっていたりもする。 筆者が休日出勤をする場合は、106でこの道を通って出勤する。

註4:ユーノス・コスモ
1990年にユーノス(当時のマツダのブランド名)から発売された高級2ドアクーペ。
エンジンは走りは誉れ高く、燃費は誉れ低いロータリーエンジン。コスモにはロータリーが2基の"13B"と ロータリー3基の"20B"とがあった。
コスモという名前は旧くからあり、マツダ時代の初代コスモは「帰ってきたウルトラマン」に出たりして 子供の間でも超有名であった。こんなクルマ、もう2度と出ないんだろうか..

註5:箱スカGT-R
'69年2月、レーシングカーであるニッサンR380のエンジンをデチューンしたS20エンジンを搭載した スカイラインが発売された。それがPGC10、初代のスカイラインGT-Rである。
当初は4ドアボディのみだったが、後年、2ドアクーペも発売された。2000cc、直列6気筒DOHC24バルブで 当時のツーリングカーレースで50勝を挙げ、後年復活したR32GT-Rにも劣らない成績を残している。

註6:国道246号線
東京は千代田区の三宅坂を起点とし、静岡県沼津市までを結ぶ124.3kmの国道。
千代田区の官庁街から、渋谷、世田谷、我が川崎、横浜、相模原、海老名、厚木..と神奈川県を横断するように 通っているので、この道がないと筆者はたいへん困る。 青山あたりでは"青山通り"とか小ジャレた呼び名になったりもする。"3ケタ国道"としては結構有名。

註7:小林彰太郎
1929年生まれ。「カーグラフィック」誌の初代編集長で'62から'84まで同誌編集長を務め、現在は編集顧問。
世界的にも有名な日本の"エンスージアスト"であり、日本のエンスー界?でも神格化された存在。
現在の愛車はシトロエン・エグザンティア。


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