Komatsu Report   #2   from Beijing.

 

Beijing レポート#2: 北京は車最優先??

GWも終盤に差し掛かってきました。皆さん如何お過ごしですか?残り僅かではありますが、リフレッシュしてGW後も頑張りましょー!

ところで今日の話題は北京の交通事情です。私の中国のイメージは、「延々とつづく自転車の洪水・・・」なのですが、どうやら事情は日々刻々と変わってきているようです。

ご存知の通り、中国は今やアメリカ、日本に次ぐ世界第三位の自動車大国です。そのことを反映してか、北京でも随分と車が増えてきており、車、自転車、歩行者が渾然一体をなしている、といった風情です。その中でも車は幅を利かせていて、一番偉いのは車、次に自転車、歩行者は3番目、といった感じです。

横断歩道を「青」で渡ろうとしても、左折で突っ込んでくる車が優先なのです(中国の車は因みに左ハンドルです)。ということで、青で横断中もきがきではありません。いつどこから車が突っ込んでくるか知れないのです。しかも彼ら(彼女達)は歩行者優先という意識が全く無く、ひたすら突っ込んできます。歩行者はと言うと、じっと路上で待機、車の流れが途絶えるのを辛抱強く待ち続けるのですよね。ひどいときは待っているうちに「赤」になってしまうなんてことも多々あるのです。ということで、幸松は横断歩行中、常に首振りしています・・・なんだか視野の広いサッカー選手になれそうです・・・

しか〜し、歩行者も黙ってはいません。隙さえあれば「赤」でも渡りにかかります。あくまで自己責任、車がきたらそこで待つ、いなくなったら進む。つまり信号はあくまで「目安」なのか?と思ってしまう程です(実際そうみたいですが・・・)。そこには「早い者勝ち」、「入ったもの勝ち」の壮絶なバトルが日々繰り広げられているのです。人が少しでもひるめば車が人ごみの中に突っ込んで来ますし、逆に車がすこしでもひるめば、人の波(洪水!=中国国民10億人)が渡りにかかります。

勿論、歩行者に怯む車が前にいると後ろの車は容赦なくクラクションを鳴らしにかかります。まるで「とろとろしてんじゃね〜よ!」と叫んでいるかのごとくです。

皆、毎日平気でこうしたことを繰り返しているのですが、「歩行者優先」になれきっている私達日本人にはたまったものではありません。毎日それだけで結構なストレスになります。

しかし人間は慣れる生き物、悲しいかな私も立派に順応を始めています。とは言ってもまだまだ初心者、油断は禁物、必ず中国人の陰に隠れて横断しています。決して一人では渡りません。必ず中国人を盾にしての行動です。これ、重要です。

こんな感じですから、勢い一般路での車の走行も荒いものとなって行きます。車線はあるような無いような・・・追い越し、割り込みは日常茶飯事。ルールがあるようなないような・・・やっぱり目に見えないルールがあるような・・・油断すると自転車はおろか歩行者まで湧き出てくる・・・しかもたまに事故でもあると中国人同士が路上で恥ずかしげもなく大声でギャアギャアやっているではありませんか。私、絶対運転できませ〜ん!

そんな中、傍観していてなんとなく思うのは、「攻め」の運転はあまり顰蹙を買わない。つまりクラクションを鳴らされないのではないか。寧ろ「もじもじ」、「優柔不断」、「譲っちゃった」で流れを止めるようなことがあるとたちどころに「プップー!(実際はそんなやさしい音じゃない)」とやられてしまうのではないかということです。

日本とは全く違って「譲り合いの美徳」な〜んてまったく「何それ?」というふうに見えます。少なくとも路上では。(このカルチャーに染まってしまわないようにしなければ・・・私は奥ゆかしい、謙譲の美徳を備えた日本男児だ〜!幸松、一人虚しく汗ばむ・・・)。

ところで交通標識なのですが、日本で「徐行」の標識がありますが(確か「徐」でしたよね。)、こちらでは「慢」と書いてあります。「ゆっくり」という意味なのですが、食いしん坊の私には、どうしても「鰻」と見えてしまってしょうがありません・・・

 

 

KOMATSU Report from Beijing